2007年04月19日

自分を愛する心

こんにちは、天然主婦ゆる子です。

毎日寒くて天気も悪くて、今ごろストーブをつけています。

そして昨日が豚汁、一昨日がおでんでした。

今夜は鍋かなぁ^^;


そんな暢気な我が家でも、今回のアメリカと、日本で

相次いで起きた銃による凶行には憤りと悲しみを感じています。

そして日々繰り返される殺人事件に自殺、テロ。

東京では、電車が人身事故で遅れるのは日常茶飯事。

電車が遅れても、みんな舌打ちして

電車の遅れを嘆くしかしなくなってしまいました。

いったい人間のかけがえのない命がどうなってしまったのだろうと

過去の歴史を振り返れば、大きな戦争で

もっと多くの命が奪われていった事実もあるでしょうけれど

それとは、違う、もっとなんと言ったらいいか

命が消えていく重みが違ってきているように思われるのです。


難しいことを言うつもりはありません。

ただ、たった一つの命には多くの愛情がこめられている。

一度失ったら、二度とは取り戻すことのできない

かけがえのないものなのだということを知ってほしい。


私の好きな詩人の吉野弘氏の書かれた詩に「奈々子に」

という詩があります。

以前に「祝婚歌」という詩もご紹介しましたが

吉野弘さんは、ネット上に詩を載せることに

寛大だというお話をきいているので、

ここにまた「奈々子に」を紹介させていただきます。

実はこの詩、私がダディさんと結婚する時に

ふと目にして、当時の手帳に書き込んだ思い出の詩なのです。

自分を愛することをやめるとき
ひとは
他人を愛するのをやめ
世界を見失ってしまう。


自分は誰からも愛されていないと、

大きな疎外感にうちひしがれている人もいるかもしれないけれど

せっかくこの世に受けた命。

まず自分を愛してあげてください。

あなたが死んだら、あなたが殺したら、必ずどこかに

悲しむ人がいる、そのことに気づいてほしいと思います。



「奈々子に」          

                 吉野弘

赤い林檎の頬をして
眠っている 奈々子。

お前のお母さんの頬の赤さは
そっくり
奈々子の頬にいってしまって
ひところのお母さんの
つややかな頬は少し青ざめた
お父さんにも ちょっと
酸っぱい思いがふえた。
 
唐突だが
奈々子
お父さんは お前に
多くを期待しないだろう。
ひとが
ほかからの期待に応えようとして
どんなに
自分を駄目にしてしまうか
お父さんは はっきり
知ってしまったから。
  
お父さんが
お前にあげたいものは
健康と
自分を愛する心だ。

ひとが
ひとでなくなるのは
自分を愛することをやめるときだ。

自分を愛することをやめるとき
ひとは
他人を愛するのをやめ
世界を見失ってしまう。

自分があるとき
他人があり
世界がある。

お父さんにも
お母さんにも
酸っぱい苦労がふえた。

苦労は
今は
お前にあげられない。

お前にあげたいものは
香りのよい健康と
かちとるのはむづかしく
はぐぐむにはむづかしい
自分を愛する心だ。


354.gif


--現代詩文庫:吉野弘詩集:「奈々子へ」より--



posted by ゆる子 at 08:10| Comment(12) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今は一人になって、静かなのでじっくりとこの詩を読みました。
珍しく、涙がでてきました...。
なんだろう...全然言葉では書けないいろんな思いが...。

生まれてきたこと、意味の無いことは絶対無いんですよね。
今がどんなに大変であっても、生を受けたこと、育てられたこと、そこまでの過程をきちんとわかれば、悲しいことが起こらなくてすむのに...。

なんか、何を言ってるんだかよくわからないですが、今日この記事はいい言葉がでてきません。
許してね^^
でも、とっても響いてます。
Posted by ake at 2007年04月19日 09:58
ゆる子さん、こんにちは^^

ただここに生きている奇跡を忘れてしまいそうになる日があります。
きっと誰もが毎日の忙しさにふと自分を
見失いそうになる時があるんですね。

たった一つのかけがえのない命に多くの愛情がこめられてる
っていうゆる子さんの言葉。温かくて素敵です。
ゆる子さんの想いが伝わってきます。
まりもちゃんやスマ君もたくさんの愛情をそそがれて
育ってきたんだろうな^^
そして、私も。誰もがみんなです^^

吉野弘さんの「奈々子に」という詩。
菜々子さんへの愛情がいっぱいですね。

こんなふうに愛されて生まれてきたことを人は忘れてしまいます。
自分に愛する人ができた時にまた思い出すことができるのかもしれないですね。
Posted by ゆゆ at 2007年04月19日 12:02
こんばんは^^

こんな素晴らしい詩があったなんて^^
最近はと言いますか、
人類の歴史は心が痛む事件
ばかりで成り立ってきた部分も
あるんですけど、
それでも、言葉に困ってしまうような事が
最近は多いですよね。

人にはやらないけど
自分にはして欲しいと
思ってる人が多いのですが
本当は逆なんですけども、
それに気付いてる人が
どれだけいるのかなぁ・・・。
この比率が逆転すれば
少しは良い世の中に
なる気がするのですが・・・。

なんて、気取ってみましたけど
明日からレスキューのご飯の
量を少し減らす事から始めます。
勿論、レスキューのためです^^
Posted by じゅん at 2007年04月19日 20:35
■akeさん、おはようございます^^

akeさんがポロリとしてしまった気持ち
なんだかわかる気がします。
そしてうまく言えない気持ちも。
私も書いていて、伝えたいことが半分も言えてない気がしました。
こんな事件の裏には、抱えきれないほどの
悲しい事情や想いがあるのでしょう。

この世に生まれおちただけでも意味があることなんだしね。
ただ色々あると、
気持ちがなかなかまっすぐなままでいられない時もあるはず。
ちょっとしたことで、悲しい事件につながっていったりしますもの。
ちょうど、りぃちゃんが生まれたばかりで
多感になりますよね、どの子も幸せになってほしいです。

ゆずちゃんの熱、今朝は下がっているといいけれど。。
先生に会いたかったのじゃなく、授業風景ね^^
まったくだ。家で会うのと違うものね。
次回の授業参観まで、ちょっと我慢になっちゃたけど、
次回のお楽しみってことで^^
Posted by ゆる子 at 2007年04月20日 08:04
■ゆゆさん、おはようございます^^

ただここに生きている奇跡。
ほんとうに気づいていない、忘れています。
有難い、という言葉も一緒だと思うけど
有ること、在ることだけでも奇跡、
ほんとうはとっても感謝しなくちゃいけないことなのでしょうね。

私も今までに抱えきれないほどの愛情を注がれてきました。
もちろんスマやまりもへも、
そしてゆゆさんも、ご両親や多くの方からね。
幸せなことですよね、そしてそれを素直に喜べる気持ちも素敵^^

ただ、そういう愛を感じられないまま
生きてきてしまった人もいるのだと思います。
だとしても、そんな複雑な想いや、怒りが
何の罪もない人たちへ向けられるのは悲しいことです。
そういう人たちが、どうしたら明るい光をみつけることができるのか
私にもわかないけれど
まずここに在ること、その奇跡に気づいてくれれば
違った生き方もみつけられるような気がするのだけどね。
Posted by ゆる子 at 2007年04月20日 08:06
■じゅんさん、おはようございます^^

この詩、温かくていいでしょう。
父から娘への深い愛情が感じられます。
そして自分が歩んできた経験から感じたことが
思いをこめて伝えられている。林檎の頬ってところが、いいよね^^
ここでも書かれているけれど
かちとるのはむづかしく
はぐぐむにはむづかしい自分を愛する心。
ほんとうにそうなのだと思います。

そして自分を愛するといっても
それを身勝手とおき違えている人もいますよね。
ほんとうの意味で自分を大切にできる人は
人を思いやることもできるはず。

最近は、何か理不尽な事件が多くてちょっとつらくなります。
自分の存在の大切さに気づいてくれればいいのだけど
難しい部分もあるのでしょうね。

うん、ちょっとシリアスなじゅんさん
かっこいいです^^
私、ころころしたレスキュー好きなんだけど。。
ああ、でもレスキューのためですものね^^

Posted by ゆる子 at 2007年04月20日 08:06
人に苛立ちを覚えるとき、
時に完璧を要求したりします。
でも完璧なんてどこにもありはしないって思うんです。
完璧は、むしろ、寛大とおおらかさをもって
あたたかみをもって、ゆるゆると人を許すことや
愛することがあって、初めてなりたつものだと。
ふところが果てしなく温かく大きく深くあることだと。

そうはいっても、苛立ったり、腹が立ったり
そんな毎日のくりかえしですが…

本当の大人になること、それが完璧になることかも
しれませんね。

子育ても仕事も。
日々、みてくれの完璧に振り回されています。
現世での修行…なーんてとりかたも
できるのかもしれませんね(^^)
Posted by ぽっっぽ at 2007年04月21日 08:50
こんにちは
ほんと最近は普通のように殺人事件が起きて・・
この日本どうなるのか?と心配になります。

でもこの詩を聞いたら、殺伐とした世の中だけど・・
こんなにも愛情深くつながっている家族、親が子供を思う気持ちって有り続けてもらいたいですよね〜。
Posted by カカシ at 2007年04月21日 15:03
■ ぽっっぽさん、こんばんは^^

毎日の仕事に追われていれば、
そしてしっかりと、自分の務めに一生懸命であればあるほど
苛立つこともあると思います。
それもまた仕方のないことだと思うんですよ^^

ただ、完璧は難しいですね
この世に完璧なんて人はいないと思う
たぶん、 ぽっっぽさんがいう完璧は
もっと自分の勤めをしっかりと!という苛立ちでしょう。
だからそれで、自分を責めるようなことはしないでくださいね。

私もまだまだ修行の途中、
子育ても、仕事も、これでお仕舞いということない
道だと思います。
いらいらして、子供や部下にあたることだってあると思う。
でも、結局みんな同じなんだと思うのですよ。
少しずつで成長できればいいじゃない。
そのことに気づいて、ちゃんと、問題に向きあって
真剣に考えている ぽっっぽさんは、素敵ですよ^^
Posted by ゆる子 at 2007年04月21日 20:09
■カカシさん、こんばんは^^

お父さま、ちょっと小康状態とのこと、
なんとか持ち直されるといいですね。
忙しいでしょうから、くれぐれも無理しないでね。

毎日殺人や自殺のニュースが流れない日はありませんものね。
こんな記事を書いた矢先、また発砲立てこもりで
いやになってしまいます。
東京の電車では、ほんとうに毎日のように人身事故で電車が遅れます。

親子の愛情、そして人と人のつながり
そんなとっても大事だけど、とっても当たり前のことが
何だか難しくなってしまっているのでしょうか。
自分も人も大切にできる人になるには
やっぱり愛情という大切な水分が必要なのかもしれませんね。
この詩のように瑞々しい情愛、あたりまえのこんなこと
ずっと大切にしていきたいですね^^
Posted by ゆる子 at 2007年04月21日 20:18
なんて素敵な詩なんでしょう!
しみじみと、いい詩ですねぇ〜。
自分を愛する心
私達親が愛情いっぱい注いであげなければ
自分に対しても、人に対しても
「愛する心」は育たないと思います。

健康だって、栄養を考えて愛情のこもった料理を
食べさせていけたら大丈夫だと・・・

親って、大事ですよね・・・
しっかりと考えて愛情いっぱいに育てて
いきたいと思います(*^_^*)
Posted by 幸せおまけ箱 at 2007年04月22日 08:12
■幸せおまけ箱さん、こんにちは^^

私も初めてこの詩を読んだ時には
まだ結婚もしてないし、子供もいなかったのですが
なんだかいい詩だなぁって思って。

親になって、ますますその気持ちは強くなったみたいです。
この世にせかっく生を受けても
中には親からの愛情を受けられないまま
大人になってしまう子もいるのでしょうね。

やはり愛されて、初めて愛することができるのかもしれない。
ただ愛を知らずに育っても
どの命も平等に大切なのだからということに気づいてくれれば
何かしら道は開けてくるのではと思ったりします。

親である喜びと、責任を感じますね。
美味しいものを作って、抱きしめて
あとは温かく見守っていかれたらと思います^^


Posted by ゆる子 at 2007年04月22日 10:37
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